ふれなばおちん[小田ゆうあ]★7
★あらすじ★
社宅住まいの上条家は4人家族。娘の優美香に、もっと格好に構って、と日々言われる母・夏だが、家族仲は良好。
夏の夫・義行の部下として、劇団員をやりつつの派遣社員・佐伯がやってきた。周囲の女性社員が色めき立つほどのいい男ぶりだ。義行は、社宅住まいを容認する代わりに、妻の夏を軽く誘惑してくれないかと彼に持ちかける。「女を捨てたような妻だが、君みたいな男前と関わることで、少しは女らしく変わっていくんじゃないか」と。
佐伯は、渋々ながらも、その提案を受け入れ──。
★7
「斉藤さん」を書いていた小田ゆうあさんの作品ですね!
絵はあっさりとした感じです。
この作品は、不倫なのに、不倫じゃない!って感じなんですよ~~
もう主人公の夏っちゃんの葛藤がすごくて、一緒にあぁ~~ってなってしまいます。
家族が大切だけど、でも女扱いされて嬉しい、佐伯さんが気になるけど、でも私は結婚してるし…と。
娘の幼馴染の男の子の母親が、序盤で駆け落ちするんですが「私には考えられない…」と言っていた夏っちゃんも、佐伯さんと出会ってからは小牧さん(駆け落ちした人)に相談しちゃったり…
最初は女を捨てていて、本当にただのオバさんだった夏っちゃんが、ダイエットしたり、美容室いったり、お化粧をちゃんとするようになったり、綺麗になっていくのはワクワクします。
で!途中からはほんと~~に、高校生!?中学生なの!?ってくらいの純愛が始まります。すっごくきゅんきゅんします!
ドロドロとした恋愛が嫌いなので、最初は不倫か…(+o+)って思いましたが、お互いぜんっぜん触れません。
しかもケータイで連絡をとったら、家族にばれるかもしれない・・・ということで文通が始まります。もうすっごくじれったくて、お互いがお互いをすごく好きなんだなぁ~というのもすごく伝わってくるし・・・
私はまだ結婚を経験していないので、夏っちゃんと夫のやりとりは、夫婦ってそういうものなのかな~って感じですが、たぶんリアルな会話なんだと思います。
夫が「俺はちゃんと家族サービスしてるぞ!妻とちゃんとデートしたし!どうだ!」と、デート後夫が思うのですが、夏っちゃんはデート中「会話がない・・・会話が続かない・・・おいしいとか食べ物の話しかしてない・・・」と思ったり。
でもお父さんなりに一生懸命家族サービスしてるんだろうな~って思いました。
しかも9巻か8巻くらいで、夏ちゃんがパート先の社員にいじめられたときも、お父さんがかっこよく助けてくれて、女として好きというより、やっぱり家族として好きというか大切なんだろうな~といった感じ。
とにかく、夏っちゃんと佐伯さんの恋愛できゅんきゅんして、お父さんがそれに気づきそう・・・とかでハラハラして・・・最終的によかったぁ、安心。となったので★7です。
星の瞳のシルエット[柊 あおい]★1
★あらすじ★
沢渡香澄は、幼い頃に見知らぬ「すすき野原の男の子」からもらった「星のかけら」(実際は水晶)をいつも持ち歩き、その思い出を大切に思っている。
ある日、森下真理子から好きな人がいると聞かされ、弓道部の久住智史を教えられる。部活中の久住を一目見てどきっとした香澄は、真理子に悪いと思いつつも、久住に惹かれて行く。真理子にも泉沙樹にも打ち明けられず、もどかしい日々を過ごしていくが……。
★1
1985年の作品なので、可愛いけど絵は古いです。
ストーリーは…なんか、昔の少女漫画って感じですね。突っ込みどころが多いです。
文庫本で読んだのですが、2巻までは好きな人見たさにクラブ作るとか可愛いな~、中学生だしいっつも好きな人の事ばっかり考えちゃうよね~、とかほのぼのと読めました。
まぁ香澄と久住くんはくっつくとは予想できましたが、他の3人(真理子と沙樹ともう一人の男の子)の恋はどうなるんだろ~?とワクワク読んでました。
ここまでは、★6だな!と思っていたのですが…
3巻からはもう、よくわからない展開へ…
真理子の自分勝手さに最後までイライラしました。
勉強を頑張って、久住くんと同じ学校に行こうと努力した香澄に対して、
「高校受かったら、3年間間ずっと久住くんと一緒にいられるんだもんね。
一緒に通学できて、一緒の部活にも入れて、隣の席にだってなるかもしれない。
あたしが望んでも叶えられない夢、どうして香澄ちゃんだけ叶えられるの?
高校なんか落ちればいいのに」
なんて思ったり!!望んでも叶えられないじゃなくて、勉強してないから叶えられないだろうが!!!
他にも、なんかよくわからない感じで中学の卒業式に仲良しの3人がケンカ?というかバラバラになった後も、香澄が真理子と仲直りしようとしても
真理子「香澄ちゃんの気持ちずっと前から知ってたわ
青陵なんて落ちればいいって本気で思った
楽しそうに通学する姿
うらやましくうらやましくて 許せなかった…」
!?!!!?!?!????
訳が分からないよ真理子…。ただの嫉妬じゃん…。
なのに真理子に対して、香澄は怒らないで「仲直りしたい」というのも訳が分からないよ…。
真理子は久住くんを一目見るために、駅で待ち伏せしたり…もうストーカーの域ですよ。
それで、さんざん香澄と仲直りできないと言っておきながら、自分が久住と付き合えたら仲直りします。香澄の気持ちは??????
その後、久住くんと真理子は破局したのですが、破局した当日に真理子は他の男の子の胸で泣くわ、また香澄を避けるわ、小学生でももっと気を使えるぞ・・・・
香澄も香澄で、なぜか異常に真理子に義理立ててというか、心の中で「真理子を裏切らないと約束したから…」といって久住くんを振るし…。
一方的に離れていった友達がそんなに大事なの…??と、私には訳の分からない事でいっぱいになってきました。
先に好きになった方が勝ちというか、優先される…みたいなのがよくわからなかったです。後から好きになった香澄は、自分の気持ちを隠して真理子を応援しなきゃ!みたいな…
別に友達と同じ人を好きになったって、「そうなんだ!どっちが付き合っても恨みっこなしね!」でいいと思うんですけどね…(最近の少女漫画はこういう感じですよね。)
最終的にはみんなハッピーエンドなんですが、ラストは結構駆け足です。
よかったね~とは思えましたが、中盤~終盤にかけての真理子の自己中さしかあまり印象には残りませんでしたね。
最初の「星のかけら」とかラジオのくだりはわくわくしたんですけどね~~
こういうぐっちゃぐっちゃでドロドロな関係は読んでてモヤモヤしました~。
昔の少女漫画にこういう展開は多いですよね。
さっぱりとした、わくわく楽しい少女漫画が好きなので、★1です。
Paradise Kiss[矢沢 あい]★8
★あらすじ★
早坂紫は、進学校に通う優等生。学校と塾と家を往復する人生に疑問を感じながらも日々を送っていた。
「ねえ! ちょっと!!」そんなある日、街で永瀬嵐に声をかけられる。彼は矢沢芸術学院の生徒で、学園祭のショーモデルを探していたのだ。そして出会うデザイナーの卵達。小泉譲二(ジョージ)、櫻田実和子、山本大助(イザベラ)。全く異なる世界の彼らに対し偏見を抱いていた紫だったが、一緒に行動するうちに、彼らの真剣に人生に向き合う思いやひたむきに夢を目指す姿勢に惹かれていく。
独特の魅力を放つデザイナー志望のジョージと恋に落ちる紫だが、自らも夢を見いだし、仲間はそれぞれ自分の道を歩き始めることとなる。
青春の葛藤や恋愛や友情を、瀟洒に描いた物語。
★8
全5巻なのに、色々詰まってます。
初めて読んだときは、高校生で若かったというのもあって172cmもあって、モデルをして、美人な紫に憧れました。将来について悩んだり、親と反発して家出して、男の家に転がり込んだり、すごい!私も、いつか大好きな人が出来て、こんな感覚を味わいたいなぁ。なんで好きなのに最後は別れるんだろう、好きなら一緒にいればいいのに。という感覚で読んでました。
自分が大人になって読んでからは、若いなぁ、親だったら心配するよね。18歳にしては、ジョージと別々の道を選ぶのは辛かっただろうな。という違う見方もできました。お互い好きなのに、性格が合わなくて何度もケンカして、それでも離れたくなくて、といった感じ。
初めて読んだときから印象に残ってるのは、ジョージと紫の別れのシーンです。
音、感触、香り、体温や声、どれも置いていけないものを「置いて行って」、と紫が泣くシーンがとても切なくて、大好きです。